節約に疲れたら読みたい本。『となりの億万長者』
- 2018/05/02
- 22:00
安心家計を目指して節約に励んでいるものの、近ごろなんだか節約疲れ。そんなとき、『となりの億万長者』を手に取ります。
『となりの億万長者』では、アメリカの富裕層の驚きの暮らしぶりが明かされます。
なによりまず驚きなのが、億万長者の多数派(80%)が、(高級住宅街ではなく)普通の住宅街に住む、ごく普通の人たちであることです。時間をかけて堅実に生活して、一代で資産を築いているそうです。会社経営者・自営業者が2/3にのぼります。
遺産、幸運、高学歴、頭の良さなどの一般的にイメージするような要素は、億万長者になるのにそれほど重要ではないのも意外です。励まされますね。
とはいえ、会社員の手際です。「億万長者」などという大それた望みを持っているわけではありません。 それなのに『となりの億万長者』を手に取る理由。それは、この本に出てくる「蓄財優等生」にあります。
資産の額は、その人の年齢と収入に大きく影響されます。というのも、収入が多ければ資産も多いはずですし、働いた年月が長ければ蓄財もできるはずだからです。
そして「蓄財優等生」とは、年収も年齢も同じくらいの人たちの中で比べて、相対的に資産額が多い人のことです。「資産総額1億円以上」などの絶対額で決めるのではありません。
ほら、「億万長者」と比べて「蓄財優等生」は、手が届く存在に感じられてきませんか。
収入の割に資産が多い「蓄財優等生」の家計は、たとえ「億万長者」でなくても安心家計です。あまりお金を使わない生活スタイルが身についていれば、たとえ収入減少に見舞われても長い間生活していけるからです。
反対に、たとえ「億万長者」であっても、収入の割に資産が少なければ安心家計とはいえません。「蓄財劣等生」が収入減少に見舞われたら、よほど生活スタイルを変えない限り、あっという間に手持ちのお金が底をついてしまいます。
億万長者とまではいかなくても、「蓄財優等生」を目指すのは、誰にとっても可能です。
なぜなら、資産形成で大事なのは、勤勉、我慢、計画性などのライフスタイルだからです。つまり、自分を律する強い精神力を持つことさえできれば、収入の多少にかかわらず、どんな人でも「蓄財優等生」になれるのです。
いえ、それどころか「天引き」さえすれば、たとえ精神力が強くなくても「蓄財優等生」になれます。

(普通の家に住む億万長者も多いそうです。)
それでは、『となりの億万長者』版・「蓄財優等生」を目指す4ステップです。
ステップ1 倹約すると決意する。
「蓄財優等生」への第一歩、それは倹約です。収入を多くする「攻め」に強いよりも、お金の使い方に気を付ける「守り」に強い方が資産形成には有利です。
収入がいくら多くても、それを全部使ってしまったら、お金は貯まりません。けれども倹約すればお金が貯まり、投資するお金ができます。「蓄財優等生」は、収入の割に多くのお金を投資や年金に回します。
「蓄財優等生」は、簡素で効率の良い生活スタイル。スーツや腕時計、靴、自動車といったステイタス・シンボルになるような物に、あまりお金をかけないようにします。何かをゼロから築き上げること、お金を貯めて経済的に自立することを目標にしていて、見栄を張ることはありません。
「蓄財優等生」が倹約家でスーツにあまりお金をかけないといっても、服はバーゲンで買う、などを心がけているだけで、別に、みすぼらしい服装をしているわけではありません。
「蓄財優等生」は、子供の教育にお金をかけないわけでもありません。たとえ子供を私立学校に通わせていなくても、通っている公立の学校に満足し、将来、子供が進学するときのために、大学の学費を貯金しています。
ステップ2 支出を記録する。
「守り」に強くなる、つまり、支出をコントロールするためには、予算を立てること・計画を立てることが必要です。
そして予算を立てるためには、まず、支出の記録が必要です。
なぜなら、自分が去年1年間で、何にいくら使ったのかが分からないと、立てる予算が現実離れした「絵に描いた餅」になりがちです。立てて早々に大きな予算オーバーでは、挫折感から、立てた予算をすぐに投げ出したくなることでしょう。これではその後、支出を抑えるのが難しくなってしまいます。
ですからまずは、自分・家計が、毎月何にいくら使ったのかを正確に記録する努力からはじめます。
ステップ3 予算をたてる。
支出の計画・管理は蓄財に不可欠です。「蓄財優等生」は時間をかけて予算を立てます。
ステップ2で記録した1年間の支出の記録をもとに、食費、衣料費、住居費、水道光熱費など費目ごとに支出計画を立てます。貯蓄や資産運用計画にも時間をかけます。
そしてもちろん、予算を達成に向けて行動し、記録をつけながら支出をコントロールしていきます。
ステップ4 天引きする。
たとえ、ステップ2の支出の記録や、ステップ3の予算方式がうまくいかなくても、あるいは、我慢が苦手でも、「蓄財優等生」をあきらめるのはまだ早すぎます。「天引き方式の蓄財優等生」もいるからです。
収入があったら、まず最初に収入から貯金する分を取り分けてしまい、残ったお金で生活します。これなら、予算を立てなくても「蓄財優等生」になれます。
『となりの億万長者』によると「天引き方式の蓄財優等生」は、毎年収入の最低15%を貯蓄に回しているそうです。
給料が入ったら給与振込口座から自動振替で定期積立預金に振り替える、会社に財形貯蓄の制度があるなら利用する、個人型確定拠出年金(iDeCoイデコ)に加入する、積み立てNISAを始める、などなど、日本の会社員にもいろいろ使える手段があります。
さあ、あなたも「蓄財優等生」を目指しませんか。そしてもし、節約疲れを感じたら、ぜひまた『となりの億万長者』を手に取ってください。
不思議と元気が出てきますよ。
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『となりの億万長者』では、アメリカの富裕層の驚きの暮らしぶりが明かされます。
なによりまず驚きなのが、億万長者の多数派(80%)が、(高級住宅街ではなく)普通の住宅街に住む、ごく普通の人たちであることです。時間をかけて堅実に生活して、一代で資産を築いているそうです。会社経営者・自営業者が2/3にのぼります。
遺産、幸運、高学歴、頭の良さなどの一般的にイメージするような要素は、億万長者になるのにそれほど重要ではないのも意外です。励まされますね。
とはいえ、会社員の手際です。「億万長者」などという大それた望みを持っているわけではありません。 それなのに『となりの億万長者』を手に取る理由。それは、この本に出てくる「蓄財優等生」にあります。
資産の額は、その人の年齢と収入に大きく影響されます。というのも、収入が多ければ資産も多いはずですし、働いた年月が長ければ蓄財もできるはずだからです。
そして「蓄財優等生」とは、年収も年齢も同じくらいの人たちの中で比べて、相対的に資産額が多い人のことです。「資産総額1億円以上」などの絶対額で決めるのではありません。
ほら、「億万長者」と比べて「蓄財優等生」は、手が届く存在に感じられてきませんか。
収入の割に資産が多い「蓄財優等生」の家計は、たとえ「億万長者」でなくても安心家計です。あまりお金を使わない生活スタイルが身についていれば、たとえ収入減少に見舞われても長い間生活していけるからです。
反対に、たとえ「億万長者」であっても、収入の割に資産が少なければ安心家計とはいえません。「蓄財劣等生」が収入減少に見舞われたら、よほど生活スタイルを変えない限り、あっという間に手持ちのお金が底をついてしまいます。
億万長者とまではいかなくても、「蓄財優等生」を目指すのは、誰にとっても可能です。
なぜなら、資産形成で大事なのは、勤勉、我慢、計画性などのライフスタイルだからです。つまり、自分を律する強い精神力を持つことさえできれば、収入の多少にかかわらず、どんな人でも「蓄財優等生」になれるのです。
いえ、それどころか「天引き」さえすれば、たとえ精神力が強くなくても「蓄財優等生」になれます。

(普通の家に住む億万長者も多いそうです。)
それでは、『となりの億万長者』版・「蓄財優等生」を目指す4ステップです。
ステップ1 倹約すると決意する。
「蓄財優等生」への第一歩、それは倹約です。収入を多くする「攻め」に強いよりも、お金の使い方に気を付ける「守り」に強い方が資産形成には有利です。
収入がいくら多くても、それを全部使ってしまったら、お金は貯まりません。けれども倹約すればお金が貯まり、投資するお金ができます。「蓄財優等生」は、収入の割に多くのお金を投資や年金に回します。
「蓄財優等生」は、簡素で効率の良い生活スタイル。スーツや腕時計、靴、自動車といったステイタス・シンボルになるような物に、あまりお金をかけないようにします。何かをゼロから築き上げること、お金を貯めて経済的に自立することを目標にしていて、見栄を張ることはありません。
「蓄財優等生」が倹約家でスーツにあまりお金をかけないといっても、服はバーゲンで買う、などを心がけているだけで、別に、みすぼらしい服装をしているわけではありません。
「蓄財優等生」は、子供の教育にお金をかけないわけでもありません。たとえ子供を私立学校に通わせていなくても、通っている公立の学校に満足し、将来、子供が進学するときのために、大学の学費を貯金しています。
ステップ2 支出を記録する。
「守り」に強くなる、つまり、支出をコントロールするためには、予算を立てること・計画を立てることが必要です。
そして予算を立てるためには、まず、支出の記録が必要です。
なぜなら、自分が去年1年間で、何にいくら使ったのかが分からないと、立てる予算が現実離れした「絵に描いた餅」になりがちです。立てて早々に大きな予算オーバーでは、挫折感から、立てた予算をすぐに投げ出したくなることでしょう。これではその後、支出を抑えるのが難しくなってしまいます。
ですからまずは、自分・家計が、毎月何にいくら使ったのかを正確に記録する努力からはじめます。
ステップ3 予算をたてる。
支出の計画・管理は蓄財に不可欠です。「蓄財優等生」は時間をかけて予算を立てます。
ステップ2で記録した1年間の支出の記録をもとに、食費、衣料費、住居費、水道光熱費など費目ごとに支出計画を立てます。貯蓄や資産運用計画にも時間をかけます。
そしてもちろん、予算を達成に向けて行動し、記録をつけながら支出をコントロールしていきます。
ステップ4 天引きする。
たとえ、ステップ2の支出の記録や、ステップ3の予算方式がうまくいかなくても、あるいは、我慢が苦手でも、「蓄財優等生」をあきらめるのはまだ早すぎます。「天引き方式の蓄財優等生」もいるからです。
収入があったら、まず最初に収入から貯金する分を取り分けてしまい、残ったお金で生活します。これなら、予算を立てなくても「蓄財優等生」になれます。
『となりの億万長者』によると「天引き方式の蓄財優等生」は、毎年収入の最低15%を貯蓄に回しているそうです。
給料が入ったら給与振込口座から自動振替で定期積立預金に振り替える、会社に財形貯蓄の制度があるなら利用する、個人型確定拠出年金(iDeCoイデコ)に加入する、積み立てNISAを始める、などなど、日本の会社員にもいろいろ使える手段があります。
さあ、あなたも「蓄財優等生」を目指しませんか。そしてもし、節約疲れを感じたら、ぜひまた『となりの億万長者』を手に取ってください。
不思議と元気が出てきますよ。
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